う大丈夫?

クランプも乗り切り、管を抜ける日が来た!しかも回診がO先生。X線検査の結果を聞くと同時にその場で管抜き決行。痛いのはこれが最後だ。そう思って抜かれる瞬間を待った。いつも通りに「息吸ってー、止めて!」の止めた瞬間にズボっと抜かれる…。抜かれる…。あれ?痛くない…。痛くなかった。ほんと、いつ抜いたのかわからないくらい痛くなかった。先生に「前ん時、超痛かったのにー」と言ったら「たぶん穴が前より大きくて管が細いからだと思うよ」って。理由はどうであれ痛くなかったから何でも良いや。

それで退院も決まった。明日の朝のX線検査で問題なければ昼過ぎには退院!なんてスピーディーな展開!!

ドレーンのない体はこうも身軽なのか。傷口のガーゼは相変わらず完全防備だけど、そりゃ痛いけど、でも楽々。この日は少し薄曇りだったから、昼から同室の川澄さんと加藤さんと隣の部屋のおばさん(名前知らない。肺の手術をしたよく喋るおばさん)と一緒に屋上に上がってみた。川澄さんは点滴付きでちょっと大変そうだったけど、歩くと腸の刺激になるからと担当医に言われているそうで、ゆっくりだけど歩くようにしている。わたしなんかよりも先に退院できるはずだったのに。隣の部屋のおばさんも明日退院だけど、退院はどうしても大安吉日が良いと駄々をこねている。変わった人だ。入院が伸びればお金もそんだけかかるというのに…。ちなみに次の大安は4日後。


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夕方過ぎ、O先生とお父さんの友達のW先生(点滴失敗した人とは別。脳外科部長で副医院長)が来た。O先生もW先生も救命救急医を兼任していてけっこう通じているっぽい。 別に用はないけど、明日退院だから見に来ただけだって。W先生はいつ見てもお父さんと同じ年とは思えないダンディーさ。柳葉俊郎を50代にした感じ。そしてO先生はいつ見ても99岡村…。小さいなあ。年齢不詳だし。軽く世間話をして、W先生は先に帰っちゃったけど、O先生は隣の病室の大安吉日に退院したいおばさんを交えて(このおばさんもO先生の担当だから)、しばらく下らない話に付き合ってきれた。おばさんが「退院は大安が良い」を連呼して、先生は「もう別に明日退院しても問題ないんだけどなあ」と困惑気味。このおばさん、ほんとよく喋る人で。もともと人間ドッグを受けに来て、それで肺に問題があって即入院。最初は呼吸器内科にいたけど手術が決まって外科に移動したみたい。それで担当も内科の先生からO先生に変わって。このおばさんは、病院外でも情報通みたいで(まるでサザエさん!)、おばさんの井戸端友達がO先生の奥さんと友達で、O先生に奥さんのことをあれこれ言うから先生、笑って逃げっちゃった。O先生、35歳くらいかなと検討をつけていたけど、実は44歳なんだって!超びっくりだ!


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明日退院する気満々で、ベッド周りの荷物もまとめた。その時気付いた。明日着る服がない…。これは大変だと思って公衆電話で家に電話をかけた。

明日の今頃は家だ。(た、たぶん…)



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